2011年08月18日
米先物取引復活へ 吉宗に学ぶ シリーズ1
08月17日号:知っているようで知らない酒の話№156
- 米先物取引復活へ 吉宗に学ぶ シリーズ1 -
◆ 先物取引とは…
先物取引という言葉を、新聞やラジオ・テレビで聴いたことがあるかと思います。先物取引とは、簡単に説明しますと、企業が安定した原料の調達のために、農産物や鉱物資源を、将来の一定の日時において、一定の金額で売買をする約束取引です。
◆ 米将軍・徳川吉宗について
米の先物取引について語る前に、八代将軍・徳川吉宗がとった政策について知っておく必要があります。
日本において、先物取引が起こったのは1730(享保15)年のことです。
時の将軍は、徳川8代将軍・吉宗。米将軍のニックネームで知られています。いや、「暴れん坊将軍」の方が馴染みかすか?。吉宗は1716年に8代将軍になります。彼の将軍在位は30年と以外と長いのです。家康が作った幕藩体制も100年を過ぎ、ほころびが徐々に生じてきた時代でした。小学校の教科書には『享保の改革』ということで学びますね。実際はどんな改革だったのでしょうか。
徳川吉宗の将軍在位の30年間にとった政策は、就任~1730までと1730~1746までとで全く逆の政策をとっているのです。
◆ 前期・重農主義
提唱したのは新井白石と言われています。具体的な政策として、①上米の制、②定免法、③新田開発 です。
(1)上米の制(うわまいのせい)
1722(享保7)年に制定。
各地の大名は、幕府に米を上納させて、見返りに大名の参勤交代による江戸在住期間を半減させるというものです。1万石以上を大名といいますが、各大名の石高の1万石に対して1%の100石を幕府に上納する制度であります。
江戸中期になると、大小に関わらずどの藩も財政は逼迫してきます。江戸における参勤交代での経費は膨大なもので、上米を上納することによって藩の経費が軽減されるのであれば、各藩にもメリットが生まれます。
幕府にとっても、これまで以上の米が入ってきます。旗本や御家人に支払われるのは当時は米でした。幕府はその財源を得ることになり、メリットが生まれます。
よき制度のように見えますが、なかなかうまくゆかず、8年後の1730年、米の先物取引が始まる年に廃止なります。
なぜか。江戸という百万都市は、各大名やそれに従う家老や家来が江戸で消費して街が成り立っているのです。江戸に留まる期間が半減すると、江戸は一挙に不況となります。(続く)
【羅生門 鳳凰 吟釀】
和歌山県 田端酒造
原料米: 山田錦
精米歩合: 60%以下
日本酒度: 非公開
酸 度: 非公開
アミノ酸度: 非公開
度数: 16.5%
酵 母: 田端酵母
価 格: 1800ml 3360円(税込)
720ml 1732円(税込)
紀州を代表する銘酒。幕末、紀州徳川藩から、酒づくりの鑑札をもらい酒づくりを始める。芳醇辛口の独特の味わいが人気。
- 米先物取引復活へ 吉宗に学ぶ シリーズ1 -
◆ 先物取引とは…
先物取引という言葉を、新聞やラジオ・テレビで聴いたことがあるかと思います。先物取引とは、簡単に説明しますと、企業が安定した原料の調達のために、農産物や鉱物資源を、将来の一定の日時において、一定の金額で売買をする約束取引です。
◆ 米将軍・徳川吉宗について
米の先物取引について語る前に、八代将軍・徳川吉宗がとった政策について知っておく必要があります。
日本において、先物取引が起こったのは1730(享保15)年のことです。
時の将軍は、徳川8代将軍・吉宗。米将軍のニックネームで知られています。いや、「暴れん坊将軍」の方が馴染みかすか?。吉宗は1716年に8代将軍になります。彼の将軍在位は30年と以外と長いのです。家康が作った幕藩体制も100年を過ぎ、ほころびが徐々に生じてきた時代でした。小学校の教科書には『享保の改革』ということで学びますね。実際はどんな改革だったのでしょうか。
徳川吉宗の将軍在位の30年間にとった政策は、就任~1730までと1730~1746までとで全く逆の政策をとっているのです。
◆ 前期・重農主義
提唱したのは新井白石と言われています。具体的な政策として、①上米の制、②定免法、③新田開発 です。
(1)上米の制(うわまいのせい)
1722(享保7)年に制定。
各地の大名は、幕府に米を上納させて、見返りに大名の参勤交代による江戸在住期間を半減させるというものです。1万石以上を大名といいますが、各大名の石高の1万石に対して1%の100石を幕府に上納する制度であります。
江戸中期になると、大小に関わらずどの藩も財政は逼迫してきます。江戸における参勤交代での経費は膨大なもので、上米を上納することによって藩の経費が軽減されるのであれば、各藩にもメリットが生まれます。
幕府にとっても、これまで以上の米が入ってきます。旗本や御家人に支払われるのは当時は米でした。幕府はその財源を得ることになり、メリットが生まれます。
よき制度のように見えますが、なかなかうまくゆかず、8年後の1730年、米の先物取引が始まる年に廃止なります。
なぜか。江戸という百万都市は、各大名やそれに従う家老や家来が江戸で消費して街が成り立っているのです。江戸に留まる期間が半減すると、江戸は一挙に不況となります。(続く)
【羅生門 鳳凰 吟釀】
和歌山県 田端酒造

原料米: 山田錦
精米歩合: 60%以下
日本酒度: 非公開
酸 度: 非公開
アミノ酸度: 非公開
度数: 16.5%
酵 母: 田端酵母
価 格: 1800ml 3360円(税込)
720ml 1732円(税込)
紀州を代表する銘酒。幕末、紀州徳川藩から、酒づくりの鑑札をもらい酒づくりを始める。芳醇辛口の独特の味わいが人気。
Posted by たわらや at 07:34│Comments(0)