2011年07月19日

小話 土用の丑の日 3回シリーズ その1

07月19日号:小話 土用の丑の日 3回シリーズ その1
- 土用の丑の日が今年は2回ある -


小話 土用の丑の日 3回シリーズ その1

◆ 土用の丑の日

古来中国から伝わった陰陽五行説では、すべての事象を木・火・土・金・水の5つに分類して世界を考えます。五行説では春は「木気」夏は「火気」秋は「金気」冬は「水気」と割り当てていました。しかし、これでは五行説の重要な構成要素の「土気」がどこにも分類されないことになります。そこで、季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を「土気」に分類して、この期間を「土用」と呼ぶようになったようです。

 今年は7月20日に夏土用入りとなります。7月21日が「土用の丑の日」です。そして8月2日も「土用の丑の日」ということで、2回土用の丑の日があるのです。8月2日は二の丑といいます。「二の丑がある年は、夏は猛暑になる」というジンクスがあります。さて、今年はどうでしょうか。



◆ うなぎ

 1768(明和5年6月江戸湯島。時の将軍は11代徳川家斉(いえなり)。この家斉は、江戸時代の15人の将軍の中で、最も在位期間が長い将軍です。15歳の若さで将軍となり、なんと50年もの間、将軍の座にありました。彼の補佐役は、悪徳商人とつるみ金権政治ドンとされた田沼意次。

いいも、悪いも、長期政権であったために、文化・文政年間には、江戸庶民が作り出した繁栄期、昭和のバブルのような時代がありました。文化文政の文化、いわゆる化政文化時代です。天下太平の江戸時代の見世、庶民は少し封建的な時代に飽き飽きしていた頃でした。
 そんな頃、四国は高松藩で育ったのが、日本のレオナル・ド・ダビンチを称される平賀源内。この男も封建的な社会の枠に収まることができず、脱藩して、後に江戸の住んだのでありました。

 ここ数年、夏の暑さは尋常なものではない。1764年の江戸の大火が発生。火事と喧嘩は江戸の花と申しますが、余りにも大きな火事で元号が変わりました。それから数年が経ち、復興をして、庶民の懐もそれなり回復していた時です。鰻屋の長介は湯島天神の参道の緩やかな坂道で、間口2間の小さな店を構えて居ました。深川の鰻商から、脂の乗った大ぶりの上質の鰻を仕入、頭を落とさずにまるごと一匹料理をし、皮目はパリッと少し焦げ目をつけて焼き上げ、身はとても柔らかい。長介の鰻の特徴はもう一つ。秘伝の甘口のタレにありました。野田の濃口の醤油をベースにして、琉球渡来の黒糖、神田豊島屋の甘酒を少々、それに味醂の代わりに肥後の赤酒を用いるでありました。長介の師匠から教わった秘伝のタレで造った蒲焼は、湯島天神の名物となったのですが…(続)

小話 土用の丑の日 3回シリーズ その1
土用の丑の日、鰻と冷や酒。

お奨めは緑川『緑』。

厳冬にできた酒を、魚沼の雪の洞窟の中で熟成させること半年。

雪洞貯蔵、たいへん粋ですね。

サラサラとした雪のようなソフトな風味です。

原料米: 美山錦 五百萬石
精米歩合: 55%
日本酒度: +3.5
酸  度: 1.5ml
アミノ酸度:
度数: 15.6%
酵  母: 緑川酵母
価格 1800ml 税込3360円
     720ml 税込1680円







Posted by たわらや at 06:53│Comments(0)
 
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