2011年02月04日

冨士酒造で神力を仕込1加藤清正公生誕450年没後400年記念

冨士酒造で神力を仕込む №1 -加藤清正公生誕450年 没後400年 九州新幹線全線開業記念企画-

■序文
 平成23(2011)年は、現在の熊本の礎を築いた加藤清正公生誕450年、没後400年です。併せまして、3月には九州新幹線が全線開業をして、熊本が大きく変わる記念すべき年です。

 このことを記念して、山形県鶴岡市の冨士酒造㈱・加藤有慶様に相談して、熊本で私たちが栽培した酒米『神力』で吟醸酒を仕込んでいただけないか依頼していました。快諾を頂きまして、1月17日より、酒づくりが始まりました。このコラムでは、冨士酒造㈱で、神力を仕込む様子をお伝えします。


■ 清正公末裔の造り酒屋
 清正公は、今から400年前の1611年3月28日に、二条城で豊臣秀頼と徳川家康の対面の時に、秀頼公のお供として同伴。その後、熊本への帰路、病に伏されて6月24日に他界しました。

 家督を継いだ加藤忠広公の時代、1633年に加藤家改易となります。山形県鶴岡藩の徳川家臣・酒井家に1万石で預かりの身となります。加藤家再興することはかなわず、忠廣公は他界しました。

 江戸時代中期の安永7年(1778年)、加藤家の末裔とされる加茂屋專之助が酒銘を「冨士」と定め酒造業を始めます。酒名に「冨士」をつける所以は分かりませんが、「冨士」の文字は左右対称をなし、裏表のない酒造りに対する姿勢を貫く意が含まれるといいます。まさに清正公気質がうかがえます。


■ 三つのカン
 熊本で栽培した酒米『神力』を、鶴岡の冨士酒造で仕込んでもらいます。
この企画が目指すことは、
①感謝:仰清正公…清正公の遺徳を偲ぶ
②還流(交流):ふれあい…熊本と鶴岡の交流の懸け橋づくり。
③感動:旨い~…新しい吟醸酒の香味創造。
の3つの「感」(カン)です。


■ 山形酵母で仕込む
 1月上旬、神力栽培農家・原誠一さんが収穫後冷温庫で保存したいた酒米「神力」を山形県鶴岡市の冨士酒造へ輸送。神力は、鶴岡で50%まで精米されました。
 平成7年より、千代の園酒造で仕込んできた神力は、熊本酵母でした。冨士酒造㈱では、神力を山形酵母で仕込むということでした。酵母が変われば、香味の表現も違ってきます。どのような香味になるか、たいへん楽しみです。
 そして、1月17日より栄光富士流神力の酒づくりがはじまりました。

冨士酒造で神力を仕込1加藤清正公生誕450年没後400年記念
これが山形酵母のアンプルです。

この綿栓の瓶に詰められているものが「山形酵母」です。山形酵母だけが純粋培養された液体です。これだけみるとたいへんグロイのですが、酒母(酛)にこの液体を入れて、山形酵母をさらに増殖させて、本仕込みを迎える準備をいたします。
(写真の提供:冨士酒造㈱より)
(続く)




Posted by たわらや at 06:58│Comments(0)
 
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